ここ数ヶ月で観に行った展示をご紹介します。

渡部敏哉さんの展示。
吉祥寺にて。
私もちょくちょく井の頭公園で写真を撮りますが、
撮る人によって視点は様々。
渡部さんの美意識と哲学が高度なプリント技術と相まって、
とても美しい作品に昇華されていました。

山西ももさんの写真展。
原宿にて。
ピンホールカメラでの作品が中心の写真展。
山西さんともゆっくりお話が出来ました。
私も前々からピンホール写真が気になっていたので、
この展示を観た後、早速ピンホール関連の書籍を読みました。
創作欲をとても刺激された展示でした。

横山大介さんの写真展。
馬喰町にて。
トークショーを聴いた翌週、最終日に再び訪問。
横山さんとポートレートについてじっくりお話させて頂きました。
被写体との関係性やコミュニケーションについて、
普段自分が考えていることを再確認、発展させる機会となりました。
トークショーと併せて、ここ数年で最も衝撃を受けたポートレート展でした。
(濱口竜介監督の映画作品「ハッピーアワー」を観たときの衝撃と似ています)
誠実なお人柄と素敵な笑顔が作品に良い影響を与えていると実感しました。

木原千裕さんの写真展。
銀座にて。
木原さんの展示は初見でしたが、とても印象に残りました。
この作品の感想を言葉にするのは少し難しいですが、
古くて新しいというのか、
これまでの伝統を踏襲した部分もあり、
新しい表現方法を模索、体現している、
そのバランスの塩梅の良さを感じました。
独特の余韻がありました。

野村佐紀子さんの写真展。
吉祥寺にて。
御本人を初めてお見かけしました。
作品も秀麗で、観ていて飽きないものでした。
額装も素敵でしたね。

蔡云逸さんの絵画展。
新宿にて。
これは凄かった。
偶然知った展示でしたが、とても良かった。
蔡さんにじっくり作品の説明をして頂きました。
その中で「誠実さ」という言葉が何度も出てきました。
まだ20代で、しかも外国人の蔡さんが
日本語で創作における「誠実さ」の重要性を説く姿は
とても切実なものがあり、美しい光景でもありました。
今後の作品がとても楽しみです。

渕上裕太さんの写真展。
新宿御苑にて。
かねてよりお会いしたかった方でした。
上野や池袋で、ある意味胆力を要するポートレートを撮り続けている、
とてもバイタリティーのある写真家です。
最近は雑誌で女優を撮影されていて、
ポートレートの王道を往く、素晴らしい仕事をされています。
色々なお話をさせて頂きました。
先の蔡さんともお知り合いだということもあり、
続けて素晴らしい出会いに恵まれました。
感謝ですね。
他、DMやチラシが手元にありませんが、
平間至さんの写真展と市川孝典さんの絵画展を
いずれも六本木で拝見しました。
平間さんの展示では
19歳の安室奈美恵のポートレートが特に印象に残りました。
とても美しく、生々しいものでした。
時代の寵児やアーティストの歴史を記録することは、
時間の経過が重層的に意味を加えていくことを
改めて感じました。
ミーハーですが、トヨエツのタワレコのポスターが嬉しかったですね。
線香で紙に焦げ跡を付け、それで絵画作品を創る市川さんには、
毎回驚かされます。
今回はとても大きな作品があり、どれだけの時間や体力等の
資本を投入したのか、観ていて途方に暮れそうでした。
記憶を頼りに製作するスタイル。
その無尽蔵のイメージの豊富さと、それを具現化する技術の高さ。
雑誌の取材で初めてお会いしてから10年以上経ちますが、
作品を拝見する度に加速度的に進化しています。
優しい人柄も変わらずで、とても癒されましたね。
コロナも随分落ち着き、色々と展示に出掛けるようになりました。
戦争や経済など、問題が山積する世の中ではありますが、
文化芸術、そしてスポーツが一層光を放つような、
そんな世界になればいいし、しなければなりませんね。
私も微力ながら、寄与していきたいと思っています。
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